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「空飛ぶタイヤ」(池井戸潤)を読んだ [いわゆる日記]

soratobu

池井戸潤さんは1963年岐阜県出身の直木賞作家。岐阜県立加茂高校から慶応大卒業、銀行勤務を経て作家になられた方。私とは同郷で、同級生である。模擬試験や入試会場とかですれ違ってたりするんでしょうね。

銀行を舞台にした作品や中小企業と都銀支店融資係なんて設定がよく登場します。本作もそうだったし「BT'63」というのもそうでした。本作は三菱自動車のリコール隠し事件を題材にした作品。題名にもあるようにタイヤが脱輪し空を飛んでしまったことで発生した死亡事故の加害者として扱われた運送会社社長の赤松氏と自動車会社の人々が交錯していくストーリー。

自動車会社の状況が大企業の腐敗、衰退していく典型的なパターンとして描かれており身につまされる。舞台となったホープ自動車、顧客とは誰か、なんのための会社なんてのは誰も考えなくなっている。出世といういよりは保身、コンプライアンスだらけ。要するに責任を誰もとらない仕組みに染まっている。自動車会社側の中心人物は販売部カスタマー戦略課の課長。そうした中でどう考えどう生きていくべきか、実に考えさせられる。

500ページ超の長編だったが一気に読み進んだ。Wowowでドラマ化されDVDも出ているそうだ。今度レンタルしてみようと思う。


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