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父を見送る その4 [いわゆる日記]

11月9日(土)自宅での仮通夜を終えて迎えた朝。今日の予定は

9:00 礼状の内容を電話にて確認される

10:30頃 湯灌、納棺の儀

16:00頃 自宅から出棺

18:00 通夜式

ということ。割と余裕があるように思えたが実際は通夜式に参列する私の姉弟の家族、総勢14名が実家に宿泊するための準備をしなければならなく朝から布団を十数枚出して敷いてを行う。

 

そうそう通夜や告別式では喪主が参列の皆様にご挨拶をしなければならない。葬儀社さんから原稿をいただいたのでまずはこれを頭にいれることに。後は父との思い出や感謝の言葉を付け加えるとしよう。

朝イチで葬儀社さんから電話。お礼状や式でのアナウンスのネタを聞き取り形式で拾っていただく。「お父様はどんな方でしたか?」「ご趣味は」「今、どんなお言葉をかけてあげたいですか」まあ、当たり前の質問ではあるのだが、相手はプロ。この日の夜の通夜の最後のアナウンスでは思わず泣かされてしまった。

 

10:30 湯灌の係の方が到着。湯灌とは故人の体を洗い清めること。20代の男性二人が湯灌師の方。清めることに加えたまっていた腹水を抜いてもらい、死に化粧してもらう。黄疸が出ていた父の顔も化粧でいい色艶にしていただけた。湯灌師の方が十歳くらい若返りますよ、と言っていたがまさにその通り。儀式としては身内が少しずつ体を拭いてあげて終了。

その後、棺が用意されて納棺。えいやっと棺に運び入れる。こうやってだんだんと故人との距離が出来て覚悟ができてくる。

昼食をとる。「親が死んでも食休み」ということわざがあるが、こんな時でも食後は休憩をしないと体に良くないという意味。ちゃんと食べて、食後は休憩してその後働きなさい、ということだ。ご近所のうどん屋さんに母や姉、姪とでかける。

その後、地元JR駅に到着した私の家族を出迎えに。家内と長男、次男。受験生の長男は模擬試験が明日あるそうだがこうなってしまっては。まあ、受験期になる前にこうなったからかえって良かったのかもしれない。気持ちの整理をつけてこれからがんばれと爺さんが言ってるんだ。

 

16時、自宅を出発。棺を移送車に。これから市内南部にある葬儀会場に。会場へ着くとすでに祭壇が用意されている。そこへ運び込む。ここからは普段、参列者としても見かける光景。ただし、違うのは会場のチェックという仕事が待っていること。葬儀社の田中さんが「喪主様」と言って近づいて来られて「いくつかチェックいただきたいことが」はいはい。供花、供物の名前、順番チェック。式次第、司会者の方と挨拶。受付をお願いした私の勤務先会社、営業所の方へ挨拶。一通り終えるとすでに参列の方が到着。入口付近でご挨拶。30代の頃、会社の仕事で販促イベントを仕切っていたことがあったがそれと同じような感覚の忙しさ。ただ、ここは幕張メッセではなく葬儀会場。

そろそろお寺さんが準備完了になるはず。こちらへもご挨拶に伺わねば。住職は私と同年配くらいの落ち着いた方。今後の法要のしきたりなどを教えていただく。今回は明日、葬儀後初七日までを済ませる。明日の葬儀のお坊さん追加(今回は1名追加)と法名(いわゆる戒名のこと。浄土真宗では法名<ほうみょう>というそう)をどうするかを依頼。通常は釋〇〇というかたちのもの。〇〇の部分に俗名という生前の名前から一字用いることもできるそう。さらにこの釋〇〇の上というか前の部分に院号というものがつけられる。本来、寺を建立する位の貢献をした者に送られる称号だそうが、そこは〇○の沙汰も金次第で金うん万円を追加で払うとつけてくれる。「どちらにしますか?」うーん、こういう松竹梅質問が多いのだ。あとで追加という訳にもいかないのでここは院号をお願いすることに。無形物ではあるが文字として見えるサービス、さすが伝来以来千数百年の仏教。商売がわかってらっしゃる。

そうこうするうちに通夜式の開始時間が迫る。挨拶の原稿をチェックしたりしつつ着席。住職入場。読経が始まる。ここいらのしきたりなのか宗派のなのかはわからないが通夜式は1時間程度であっさり終了。喪主としての挨拶、第一回目も無事に終える事ができた。

ふーっ。通夜の後、親族が残って食事がてら思い出話に花を咲かす。叔父、叔母も年をとったなあ。(まあ自分もそうだけど)

この日は葬儀場に亡き父と母、義兄二人と泊まる。葬儀場スタッフは21時頃には帰宅。私達家族だけに。お風呂もあってなかなか快適な宿泊環境。父の横で母、義兄とビールを飲みつつ思い出話にふける。義兄らからすると嫁の実家の義父の印象は強烈だったらしい。ただ月日が流れてそれらもいい思い出になったというような話。そのまま夜が更けてこの日は終了。

いよいよ明日は告別式。


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